Hotchpotch Miyagi

元某編集チョー、今しがないコーホーがお送りする、ごった煮みやぎ。

ローカリズムという考え方。

「中央」に対する「地方」。もしくは「都会」と「田舎」。ローカリズムとは日本語で訳せば地方主義となり、自分の住む地方や郷土を第一とする考え方になる訳です。世界規模で見れば、最近流行りの日本万歳的なテレビ番組はローカリズムによるものであり、トランプ政権も言わずもがなであり、宇宙規模で見れば地球にやさしいエコロジストも地方主義となるのでしょう。


何が言いたいって、宇宙の、地球の、世界の、日本の極々一部のことしか知らない人間が、いくら「おらが村が一番だべ!」と声を張り上げても、それは滑稽極まる姿であるということ。一番二番とランク付けするからこそ争いが起き、熊谷市館林市の日本一暑い街騒動や、宇都宮市VS浜松市の餃子戦争なんかが起きちゃうわけですよ。関係ない人は白目を剥いて嘲けり笑うシチュエーションを生み出すローカリズムは、田舎モノの勘違いを増長する可能性が高い愚策に違いないということです。


んで、このローカリズム丸出しの町、日本三景・松島。確かに素晴らしい景色です。海の幸も美味しいです。でも、コンテンツの素晴らしさにかまけて、欲の皮が突っ張った先人たちが傍若無人に振る舞い「観光地に名店なし」を地でいってしまっていた、かわいそうな町です。でも最近、この松島にイイ風の流れを感じるのです。


訪れたのは「松島イタリアン toto」。いただいたのは「セリと松島カキのペペロンチーノ(1,800円)」です。高い?と思うかもしれませんが、前菜盛りとドリンク、食後の甘味までついてこの値段。何よりこの見た目ですよ、はいドンッ。

殻付きの蒸し牡蠣が目立ちますが、パスタの中にもドッサリ牡蠣。セリは名取産。その根っこをフリットにしてパスタに乗せちゃうオシャレ具合。コレがまぁ美味しい。見事にド宮城。自分語りのくだらないローカリズムではなく、舌で感じたのは紛れも無い田舎のプライドです。


観光客が集うこの町で、この料理を適正価格で出す意味はデカい。仙台市内でも、人気の飲食店を数店運営する会社が手がけるこのお店。打算的であろうと何だろうと、僕は拍手を送りたい。味以上に、田舎で生き残るための意地と覚悟と誇りに唸ります。


こちら以外にも、あんなパン屋やこんなカフェ。ついにはあのお店までもが登場予定だとか噂の松島。いい土地があるなら移住したいほど好きな町になってきましたよ。熱いゼ。


松島イタリアン toto宮城県宮城郡松島町松島浪打浜10(Google マップ