Hotchpotch Miyagi

元某編集チョー、今しがないコーホーがお送りする、ごった煮みやぎ。

四周年おめでとうございます。

四周年を迎えた「中華そば上々」さんへ、仕事の合間を縫ってお邪魔してきました。いやめでたい。めでたいので「4周年限定中華そば 肉増し(1,000円)」。いつも醤油or塩の選択に困るのですが、今回は醤油をオススメいただいたので助かりました。

肉増しにしたせいで麺が見えませんね。気がきかないので、リフトアップとかしません。写真ばっか撮ってるとスープが冷める&麺が伸びるので、撮影は最短で。it's my policy. 本当は写真なんか撮らずに、ものすごい勢いでがっつきたいくらいですもの。


んで、四周年の目玉素材は3つ。


まずはフランス産のブレス鶏。と言われても素人には分かりません。そんな時のウィキペディアですよ……と、載ってないですね。


品種は、ゴロワーズ・ドゥ・ブレス・ブランシュ種。赤いとさか、白い羽、青い脚が特徴のブレス鶏は、フランス国旗をほうふつさせる。

この地域で飼育されてきたブレス鶏は、明らかにほかの地域とは異なった味や特徴を持つため、1957年にフランスの公的な食品品質保証制度の一つである統制原産地呼称(AOC)に登録された。現在でも、フランスに数多く飼育されている食用鶏の中でも唯一AOCに登録されている鶏である。

(中略)

 こうして育てられたブレス鶏が持つ、土地が作り上げた独特の風味と肉質に、多くのシェフや美食家がとりこになっている。
出典: 月報「畜産の情報」(海外編)

シャンパンならドン・ペリニヨン
キャビアならベルーガ
鶏なら、ブレス鶏!

とか言われてます。世界一の地鶏だそうです。上々さんは、今回わざわざ空輸したそう。普通はグリルして塩で食べる感じの高級食材を「出汁」にしちゃってるわけです。最大級の褒め言葉として「頭おかしいです」。


次に気仙沼のサメ節。
日本の「節」文化は凄いですね。何種類あるのか調べようと思ったんですが、面倒なので次の機会に。サメ節は独特な味もあるらしく、少し弱めにしているそうです。逆に気になりますねー。


最後に北海道産はるゆたか。
収穫量が少ないため「幻の小麦粉」と呼ばれているそう。どのくらい幻かっていうと、

日本国内で消費される小麦の大半は海外からの輸入品で、国産小麦はわずか12%程度。その12%の内、65%が北海道産です。その中で「はるゆたか」の生産量はわずか1%未満です。
出典:はるゆたかのお話|CAMIFLAG|上富良野の小麦畑で食べものづくり

1%!

…いや、文脈からすると全体量の0.078%ってことですよね?計算あってますかね??


とまあ、とんでもないメニューな訳です。能書きはこれぐらいにするとして肝心の味ですが、まさに王道、まさにストロングスタイル!上々さんの四周年に相応しい一杯です。何かが頭抜けてる訳じゃないんです。日本語としておかしいのは重々承知で、すべてが頭抜けてる。この時に書きましたが、儲けとか考えずに、とにかく美味いのつくりました。って感じ。

強いて言うなら、この麺はすごい。とんでもない小麦感。普通のスピードで食べたら、最初から最後までほぼ食感変わらないそうですよ。やはりリフトアップの写真撮るべきだったかなぁ。


中華そば 上々大崎市古川李埣3-4-5(Google マップ)
超像Artコレクション 「ジョジョの奇妙な冒険」 石仮面 [原型・彩色監修/荒木飛呂彦]

超像Artコレクション 「ジョジョの奇妙な冒険」 石仮面 [原型・彩色監修/荒木飛呂彦]

一年ぶりの復活に沸く。

ラーメン激戦区、荒町商店街の「荒町商店中華そば ふじやま」さんへ。イケメン店主が紡ぎ出す煮干しのスープが絶品ですが、今日食べたのは「れもんと黒胡椒をきかせた比内地鶏油そば」。某媒体の4周年記念にコラボした限定メニューが、一年ぶりに復活したとのことで行ってまいりました。

11月18日まで!なんて言うから焦るよね。会議があった県北の某市から、法定速度ギリギリで帰って来たもんね。お陰様で今年もありつけました。



美しい盛り付けに箸を入れ、崩し混ぜていく背徳感。混ぜるほどにタレにトロみがつき、混ぜるほどにレモンの香りが食欲を誘います。

あっさりとし、まったくクドくない不可思議な油そば。まろやかな食味で、レモンの香りが心地よい。皮ごと果実を噛み、もう一度食せば、今度は全体の味わいが輪郭はっきりと際立つ。粗い黒胡椒が後味をキリリとしめる、その計算されつくした味わいに脱帽だ。

低温調理された鴨肉は、げに柔らかで旨味が凝縮。皮身とともに炙られた胡椒が香ばしく、これだけで一品料理として成立する旨さ。食券機にあるスパークリングワインのボタンが光って見える…。



と、今回の記事はどうにも丁寧ですね。そりゃそうです、しっかり取材してますから。しかも一年前に書いた記事の焼き直しですもの。ただ食うラーメンも美味しいんだけど、店主から色々聞いて食べる一杯って最高なんですよ。あゝ、媒体に戻る気はサラサラないけど、久しぶりに取材したいなぁ。


荒町商店中華そば ふじやま宮城県仙台市若林区荒町171(Google マップ
FUNK FUJIYAMA

FUNK FUJIYAMA

我々は地獄への進軍を決行した!

11月13日から開催されている「ヘルズキッチン一周忌法要」。朝っぱらから車と人が並び、一時間近くも早く店を開けたという情報も…。これはしばらく有り付けないなぁ、と半ば諦めモードになってました。でも会社がご近所なもんで、お昼のチャイムとともに念のための視察に向かうと、偶然駐車場が一台分空いているじゃないですか!なもんで、鼻息荒く行列に並んできました。12時ちょい過ぎ、10名強の並びです。

もちろん頼むは「アルティメッ豚骨ディストピア」。人類生誕史上最濃スープの鋼鉄系ラーメンの大復活ですよ!あまりの嬉しさに煮卵までつけてしまいました。煮卵を重要視しない人なので、これは快挙なのですよ。完全にお祭り心地です。

味はつまり、


こういうことだそうです(決して手抜きじゃない)。

いやね、奥さんが九州女だもんで「本場仕様」というワードにはかなり厳しいのですが、ここまで純然に豚が美味いスープは「本場超え」。そして豚に負けない麺の力強さ!流石!!

このポスト痺れますわ。「胸一杯の愛💖」を味わうヘルズギークがたくさんいるのでしょうね。


本当に美味しい豚骨ラーメンってさ、店の前で犬が熱湯風呂入ってるような臭いがするんですよ。今日もしっかり3匹ぐらいお湯に浸かってる印象でした。奥さん連れて行きたいが、週末はどんなことになっているのやら…。


麺ハウス こもれ美 ヘルズキッチン宮城県黒川郡大衡村大衡大柳31-1(Google マップ

焼肉戦線異常なし〜河原町篇

仙台駅から南へ、五橋、愛宕橋を越えると河原町。その後は今をときめく長町ホニャララ駅が続く、まるで谷のようなエリアです。駅を降りれば、河原町商店街という名ばかり商店街。何があるわけでもない、でも暮らすには何の不満もない、そんな土地でございます。

そんな町に見つけた、なけなしの特徴が焼肉です。炭小屋、五臓六腑、サントキと、元々飲食店自体が少ない中で奮闘する店舗が3軒。本日は、もくもく煙のサントキさんで吐く一歩手前まで食ってきました。人気で1時間並びました。焼肉で行列は初体験です。

ハラミ。値段度忘れ。昔は「キンニクマン」と名乗っていたようですが、オトナの事情なのかその名は消えていました。キムチもタレも甘め。個人的にはもう少しキリッとした味が好みなんですが、みんな幸せそうな顔して肉食ってたので、それでイイんだと思います。人気のタン塩はなかなか下衆い味で、奥さんが気に入ったようです。

僕のお気に入りはこちら、はいドン。

「ソコギクッパ(900円)」。ソコギ(소고기)とは牛肉のことをいうらしいです。牛出汁が効いた塩味のスープが濃厚さっぱり。ホロホロに煮込まれた牛肉がコレでもか(肉>米)と入ってます。

あーー、これ、

超麺入れて食いたい。

成龍萬寿山ではじめて水煮肉片食ったとき以来のこの印象。パツッとした低加水の細麺とか相性よさそう。ピロピロしたのも合いそうです。

いや、どこかのお店がコラボとかしてくんないかなー。コラボが難しいなら、パk…オマージュで。インスパイアでもアレンジでもサンプリングでも何でもイイです。この味のラーメンが食いたい!!

あれ、中山の某C店さん、限定で水煮肉片やってるなぁ…。


炭火焼肉サントキ宮城県仙台市若林区若林1-12-10(Google マップ

ヤワなハートがしびれる、ここちよい花椒のシゲキ。

名取市の「麺屋 八」さん。相当な個性派と噂を聞き、足を運んだのは数年前。取材協力の打診をするも、紙媒体の取材は受けるけどWebは嫌なのだとお断り。その後、幾度となくチャレンジしたけれど、結局取材に至らなかったお店なのです。


取材を断られたお店って足が遠のくもの。せっかく媒体を辞めたので、久し振りに再訪してきました。オーダーは「味噌ラーメン 大盛り(950円)」。相変わらず濃厚で複雑な味噌の味わいに、四川山椒が痺れる個性的な一杯。低加水の縮れた太麺が超好みです。今回は未取材なので、美味い!とか痺れる!しか言えません。浅い表現が悔しいなぁ。


そうそう表現と言えば、よく麺を切刃番手で語れる人いるじゃないですか。アレ憧れます。丸刃の16番とか暗号ですよ、最早。


実は、美味いメンマが存在するのは百も承知の上で、メンマの臭さがちょっと苦手でして。だから、思い切ってメンマをやめて、山クラゲを使っているあたりも好み。ラーメンの好みが似てるからこそ、話を聞きたかったんだけどなー。


出典:ウィキペディア

ふと、山クラゲって何なんだろう?と思って調べたら、想像よりもイキイキした写真が出てきて戸惑う。ステムレタスですって。茎レタス。クラゲ感ゼロじゃないですか。


で、スープも具材も好き嫌いが分かれる仕様だけど、ラーメンなんて100人食べて100人が美味いなんていう食べ物じゃないですから。攻撃力にパラメータ全振りしちゃってる感じが漢らしいっす。


そういや仙台に、100人が食べて100人が美味いと言った伝説のお菓子があるじゃないですか。アレを見かける度に、美味いと言わなかった101人目になってみたいと思うんですけど、意地が悪いですかね?


麺屋 八宮城県名取市増田3-9-51(Google マップ
HACHI 約束の犬 [DVD]

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ヤワな奴、嫌いじゃないかも。

ひとつ前の記事で「柔らかいのが正義」という世の中に疑問を呈しておいてアレですが、予約必須の名店で寿司食って、本マグロの柔らかさに昇天してしまいました。「柔らかいのが正義」というか「美味いが正義」ですね。超ヤバかった。愛宕橋駅近くの「弘寿司」さんです。

以下、美味かったので、長い長い自慢の記事がはじまります。うん、以下と烏賊が掛かってますよ。


数種類のツマミを楽しんだ後、握りの初っぱなは本マグロ。行者ニンニクを乗せています。こちらの名物のようですが、身悶えする美味さ。ねっとりトロと赤酢のシャリの具合がキセキ的。鼻から抜ける行者ニンニクの香りが素晴らしいアクセントに。シャリがエアリーなんですよ。空気と一緒に握ってる感じ。

CTスキャンにかけると、こういうことですね。


全部書いてるとキリがないので抜粋。カワハギに肝を乗せて。不味い要素が一切ない。肝の濃厚さに負けない身の力強い味わいがたまんねっす。シャリは3種類をネタによって使い分けているそうです。


南蛮エビには、エビの卵をONして、さらに焼いた桜エビを加える仕事ぶり。甘味、香ばしさ、コク、あらゆる角度からエビの味わいをひと口で楽しめます。


高級魚のハタ。隣のお姉ちゃんの「ハタハタ?」という質問に、親方の冷静な「ハタです」って返しが酔っ払いおじさんにツボる。ワサビの茎を松前漬け風に仕立てたものを乗せてます。言うことなし。星かわいい。


寿司の歴史を教えてくれるひと皿。寿司を「弥助」と呼んでいた時代の味をインスピレーションしているそう。ノドグロには京みそを乗せて。仙台味噌は風味が強すぎて合わないそうです。もう一個は金目鯛。冷蔵庫がない時代の濃い目の味。食べてお勉強です。


白貝。食ったことないヤツ。煮切り醤油にも相当こだわっているそう。昔は、鮮度が落ちて悪くなった色や風味を誤魔化すために使用してたそう。お勉強寿司第二弾です。ねっとりシャキシャキ。


アワビには焼き目をつけた雲丹を乗せてます。分かりやすく言うと、メッシとスアレスみたいな?ん、分からない??焦げ目は笹と一緒に焼いてつけてるそうで、爽やかな香ばしさ。アワビにしっかりと隠し包丁を入れ、シャリと一緒にほぐれるあたり、メジャーな素材以上に仕事ぶりが評価されるべき逸品。

そうそう、江戸前寿司というか、ここまでくると創作寿司の域に入るのでしょうか。

とか

とか言うのって、寺沢大介の漫画の中だけのものだと思ってたけど、本当に美味い寿司食うとこうなっちゃう。将太の寿司マジリスペクト。


多分、真イカ。この辺から酔いが深まってます。竹塩と岩塩、二種の塩を使用。上のカラフルなのは、赤梅、青梅、紀州梅。梅の爽やかな香りがイカの甘味に奥深さをプラスします。


秋刀魚はある意味ナンバーワンだったかも。生姜を加えた糠に3時間ほど漬け込んでるそう。営業時間より仕込みの時間の方が長いらしいです。青魚特有の嫌な部分が全部吹き飛んで、純粋な旨味だけが寿司になった感じ。仕事が味に昇華してます。よく見るとシャリは2種使用。ちなみに生姜はアニサキスも殺してくれるそうで。安心安心。


奥さんはコレでギブ。ギブなのに苦手な焼きハマグリ。たまにジャリっとするのが苦手な理由らしいです。丁寧に手を掛けられているせいか、砂を感じることなく奥さんフィニッシュ。一番美味しかったって言ってました。シャリを少なめにしてくれる親方の気遣いがまた◎です。


子持ち昆布とかカニとかはカット(美味しかったですが)。こちらはクエ。山芋とスライスしたブルーベリーを乗せて。ブルーベリーですよ!何、やっぱり親方天才なの?クエって生ではじめて食べた。ねっっとりです。ちっちゃい「っ」が多めになるくらいに口の中でまとわりつく食感。

ラスト!のコールドで出てきたのは、煮穴子と出汁巻たまご。出汁巻に使用するたまごも、親鶏の品種によって味わいが変わるそう。凄い弾力。ケーキみたい。穴子はふわふわにも程があります。雲食ってるかと思った。


いやぁ、美味かった。と恍惚の表情をしていると、目に入ったのは隣の席に出されたマス。サーモンじゃなくマスなのは、親方の意地なのだそう。サーモンって江戸前で出ないって言いますもんね。でも、品種改良で美味しくなったサーモンに比べ、マスは若干土臭いのだそう。昆布締めしても消えないらしく、そこで組み合わせるのが蜜柑ですよ、蜜柑。


猛烈に美味そうだったので追加オーダー。サーモンよりも、無理してない味って印象です。コレまた美味かった。


江戸前っていうか創作寿司っていうか、小さな握りに込められた無数に広がる可能性。コレは寿司という名の小宇宙(コスモ)ですよ。

セブンセンシズが目覚めた夜です。


そしてカウンターの寿司屋で恐ろしいお会計の時間。なのですが、噂通り、いや噂以上のコストパフォーマンス。飲んで食ってで一人1万円いかないとかどーなってるの?しっかり働いて、また来月来ようと心に決めながら、千鳥足で帰路につくのでした。


弘寿司/宮城県仙台市太白区越路16-10(Google マップ

ヤワなハートがしびれる、ここちよい針のシゲキ。

奥さんの希望で向かったのは、秋保にある「jeenya」。まあオシャレな空間のカフェです。大きなはめ殺しの窓にうつる秋の景色が絵画のよう。


はめ殺しってなんかいやらしい響きですね。


残念ながら店内の撮影は料理以外NGとのことなので、ぜひ現場に向かってください。遠いけど。

アレやコレやとオーダーしましたが、紹介するのは「プリン(430円)」。見てくださいよ、この凛とした佇まい。角がビシッと決まった艶かしいフォルム。容器に入っていないと形を成すことも峻拒するヤワなプリンにはない、オトナの自立性。とろけるプリンなんて言語道断。プリンは然るべきカタさを伴うべきなのです。

つまり「卵≧ミルク」が絶対条件。プリンは卵を感じるデザートなのですよ。今どきのプリンは「卵<ミルク」な軟弱なモノが多すぎる!

窯炊きは結構だが「とろ生」である必要があるのか!ってことですよ。スプーンですくわれたとき、自我を持たずうなだれるプリンたち。あゝ情けない。日本人の「柔らかいが正義」という感覚に鉄槌を下したい。ホロホロのチャーシューには肉の味わいは残っていない、最早残骸だ。親鶏のチャーシューだって、あのコリコリ食感がイイんじゃないか(またラーメン…)。


ところで、福島県会津美里町にあった和菓子屋の一貫堂さん。「ふやき」という商品を取材したのですが、コレが絶品。薄くてカタい生地に和三盆がコーティングされて、ほのかに香る上品な柚子。見た目はこの上なく地味なんだけど、とても繊細な最上級な和菓子でした。


出典:A PIECE OF SAYANG

その時、店主のお爺ちゃんが嘆いていたのです。最近の日本人は「柔らかいが正義だと思っている」と。なんでもかんでも口の中でとける食べ物が、イコール美味しいものだと勘違いしちゃっている。本来なら歯で味わう楽しみもあるんだが、若い人は分かってくれないと。すごく共感して、長い無駄話をしたのを覚えています。

プリン食ってこの話を思い出して、あのお爺ちゃん元気かな?と調べてみたら閉業してた、残念すぎる。もう一回あのカタいの、食べたかったなぁ。


jeenya宮城県仙台市太白区秋保町馬場辺田86(Google マップ
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